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違和感 ページ10

黒「、あのさ、放課後なんだけど、」




なんて、目も合わせずに言ってくる蓮くん。



いつもと違うなって。






私の足元あたりを見たまま、話す。





「放課後がどうしたの?」






私が返事するとやっと目があった。


でも、向ける目は定まらなくて





私の隣をチラチラと見ては私に視線を戻す。







黒「合否分かるから、ちょっと待たせるかも」





先生に報告とかいろいろ、、とやっぱり合わない目。







「、わかったよ?待ってるね」






黒「じゃあ、」





そう言って友達のところへ戻ろうとした去り際、





やっぱり一瞬だけ視線を向けるのは



私の隣で。







蓮くんが来て戻っていったあと




明らかに冬空ちゃんの様子がおかしかった。








まさかね、なんて思いながら。




冬空ちゃんを見つめる。






スマホを見ているようで止まった指と


ぼんやりしたような顔。







「、ねぇ、冬空ちゃん、なんかあった?」






肩をビクッと震わせて驚いた顔で私を見る。




いつもなら驚くなんてないのに。



そんなに驚かせるような言い方してないのに。







冬「全然っ、何でもない、考え事!」






乃杏、全く関係ないから!なんてぎこちなく笑って。






隠しきれてないよ。なにがあったかまで分かんないけど




蓮くんと何かあったんでしょう?






何があったの?




言えないこと?








聞きたいことは溜め息となって宙に消えた。








まさかね、まさか。




何もないって思いたかった。









放課後





無事に蓮くんは東京の大学に合格し




進路が確定した。









手を繋いで歩いてるとき




話そうとタイミングを見ている蓮くん。







でも結局、家の近くの駅までついてしまった。





初めて、沈黙のままの帰り道。



知らないふりを突き通す私は







聞く勇気もないまま




1人で静かにもやもやして



溜め息を吐いて








眠りについた。












数年後、目黒くんと冬空ちゃんは付き合っているなんて未来を想像することなく




残酷なまでに蓮くんとの未来を信じながら。

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作者名:あまつかくらげ | 作成日時:2024年3月20日 21時

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