契約結婚〜2〜 (ページ32)

今日:82 hit、昨日:183 hit、合計:26,209 hit

32 ページ32

...

桜が満開の街並みを2人であるいた...

ライトアップされる桜はすごく綺麗で、儚い。

「桜って賢いよな〜」

『んー？なんで？』

優希くんは桜を目線に話を続けた、

「...飽きられる前に自分から散って、そしてまた一年後にこうやって綺麗に咲いて...永遠に飽きられる事はないんだよ？...賢いだろ？」

優希くんの話は妙に深くて...

『...たしかに。』

納得した私は優希くんから桜に目線を変えた。

この綺麗な景色もまた来年しか見れないんだとしみじみ思った。

「そろそろ帰ろっか」

『うん』

なんだか前より歩くペースが遅く感じる...

マンションまでひたすら無言だった私たち...

「...着いたね。」

『気をつけて帰ってね。』

優しく微笑えむ優希くんは何も言わずに帰り道に足を進めた。

ほんとに、最後なんだと急に寂しくなって...

こんな私と友達になってくれて...

『優希くん！ありがとう！』

少し離れた優希くんに聞こえるように大きな声でお礼を言った。

優希くんは振り返って、なぜだか泣きそうな顔を見せた後、全力早速で私の前まで走ってきて、そして私を抱きしめた。

『ちょ、優希くん？』

優しく胸板をおすとすぐに離れた彼はくしゃくしゃと私の頭を撫でた...

「...ごめん、友達と分かれるのはやっぱ寂しいなーって思って...つい、...A。俺の方こそありがとう！またバイトでは会えるし...じゃあな！」

最後はとびっきりの笑顔を見せてくれてなんだか安心した。

マンションに入って家に着くと臣さんはまだ帰ってきてなくて...まぁ仕事遅くなるって言ってたもんなー

肩を落として、お風呂に入った。

起きておこうか、寝ようか...ふかふかのソファーで迷ってると睡魔が襲う...

...少しだけ寝ておこ。

ベスポジな大勢から起き上がるのが怠くて自分を甘やかせてそのまま少しだけ仮眠しようと目を閉じた。

.