検索窓
今日:774 hit、昨日:1,685 hit、合計:93,398 hit

❅·̩͙17 ページ17

授業の途中に入るなんて嫌だったから
一限が終わる頃に校門を潜った。



誰かにノートを見せてもらいたいところだけど
生憎このクラスで私が仲良くしてる子は
真面目にノートをとるようなタイプがいない。



ア「あ!Aおはよー、珍しいじゃんサボり?」


リ「蓮くんがさっき来てて、Aいるか聞かれたよ!
なにー結局Aも蓮くん狙い?」


「おはよ。人助けしてた、目黒蓮は狙ってない」



人助けとか言い訳のテッパンじゃん、って笑われた。
ガチなのに。



ヘラっと笑う得意の笑みを2人に向けて
名前があやふやな隣のメガネくんの肩をつついた。
…なんかびくってされた。



「ごめん、さっきの授業のノート見せてくれない?」



さっきの授業が何か分かってないけど。



「 あ、うん…どうぞ 」


「ありがと、今日中に返すー」



真面目だねえ、と飛んでくる声をどこかの芸人のように
まあねーと流してノートを開いた。
よりによって数学かよ。
朝から数字なんて計算してられないわ。



意味の分からない公式をひたすら写した。
全くもってひとっつも理解できないから、
また隣のメガネくんをつつく。
いちいちビクビクするのはやめてほしい。



「 ん、ん? 」


「これなんでこうなんの?」


「 えーっと…これはまず… 」



阿部には劣るがなかなかわかりやすい説明をしてくれる。
ふむふむと聞き入って、もうちょっとで理解出来るというところで
大袈裟な音を立てて教室の扉が開いた。



『…いた、サボり!』



まっすぐ私を見つめた渡辺が
後ろに岩本と阿部を引き連れて立っていた。



可哀想にメガネくん、怯えてる。
なにかされたことがあるのかな。



てかサボりじゃないし。
あんたらの仲間助けてたわ。感謝してくれ。



リ「Aご指名だよー」



渡辺の代わりに阿部が可愛く手招きしてるから
元同じクラスのよしみで仕方なく教室を出た。



「ご用ですか?」



ほっぺた膨らんでる。
ぶりっ子の怒り方じゃん。



何も言わない渡辺の代わりに、今度は岩本が口を開く。



岩「連絡返ってこなかったから拗ねてんだよ」


『拗ねてねぇし』


岩「あぁ、間違えた。心配して顔見に来たんだったな」



連絡が来ていたことを知らなかった。
慌てて確認すると確かに「朝一緒に行こ」の文字。



「気づいてなかった、ごめんごめん」



…ほっぺたがもっと膨らんでしまった。

❅·̩͙18→←❅·̩͙16



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (157 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
572人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 渡辺翔太
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

hrr - おもしろくて一気読みしました!続き楽しみにしています! (4月10日 14時) (レス) id: 5934ce0412 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カジャ | 作成日時:2024年3月20日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。